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2007.01.26 犬のいる風景
私の実家から博多に行くときはJRが一番便利だ。
この便利なS線が敷設されたのは私が小学校5年生位のときだった。
最寄駅から数えて2つ目の駅の沿線沿いにやがて真新しい家が建った。
その家は見るからに新婚さんのそれで、
少女に結婚への憧れをかきたてさせるような愛らしさだった。
博多などそうめったに行くことはない。
それでも年に何度か電車の窓からその家を眺めるのが楽しみだった。
まもなくオムツが風に翻っているのを見かけ、、、
いつのまにか芝生の庭には小さな三輪車が現れ、
すみっこには青い屋根の犬小屋が出来ていた。

それから進学・就職・結婚とあわただしくなり、
私の記憶からこの家はほとんど薄らいでいたが、
数年前に仕事の出張で珍しくJRを使うことがあって、
久しぶりにこの家を目の当たりにした。
はじめて見たときからかれこれ30年は経っていただろうか。
もうかなり老朽化していたがそれでも家は建っていた。
犬小屋はもうなかった。

この家の家人を私は一度も見たことはない。
犬の姿もない。
けれどこの家で若い夫婦と子供と犬の暮らしが
確かに営まれていたときがあった。

この家に憧れて眩しみながら見ていた少女にも
あっという間に歳月は流れて、
堂々たるオバサンとなってしまったが、、
もう成熟期を迎えた家族と4頭の犬達とのつつがない日々。
ここにも家族のステージを違えながら、
犬との暮らしが確かにある。




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